2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

免疫と「衛生仮説」

新生児の免疫系はTh2に傾いているが、 さまざまな病原微生物に感染したり、 腸内細菌叢を形成する常在細菌群から刺激を受けたりすることに よってTh1機能が次第に発達し、Th1とTh2のバランスが 取れるようになる。 ところが乳幼児期に細菌などに…

免疫と「衛生仮説」

Th1、Th2は同じT細胞から分化したもので、 お互いに他方の働きを抑制する。 健康な成人の免疫系はTh1とTh2のバランスがうまく取れている。 しかし免疫バランスが崩れてTh2が優勢なると、 Th2の働きで作られるIgEと体内に存在する肥満細…

ピロリ菌がいなくなると

ピロリ菌がいない人は、消化器潰瘍や胃ガンになるリスクが減る。 ピロリ菌が誘発する炎症が起こらないからだ。 しかし一方で、胃の酸度をピロリ菌が調節してくれないので、 食道下部が強酸性の胃内容物にさらされることになり、 食道に炎症が起きる。そのた…

免疫細胞の会話

免疫細胞は病原体を探し出し、それに対処する仮定で 情報をやりとりしたり記憶したりする必要がある。 そこで以前から情報伝達のエキスパートである神経系の細胞と 似たメカニズムで免疫細胞も会話しているのではないかと 考えられていた。 免疫細胞同士が情…