ぐにゅぐにゅ曲がる耐久性のある回路

布のように柔らかい電子回路で「着る電子回路」が開発されるかもしれない


もし軽くやわらかい電子回路ができれば、衣服やカバンに一体化させたコンピュータが可能になる。
このやわらかい電子回路は、すでに炭素や酸素からなる有機材料を用いているが、まだ耐久性が低い。
一方、シリコンなどを用いた従来の有機材料による電子回路は耐久性が高いが、曲げることができなかった。


アメリイリノイ大学のキム博士らは、厚さ450ナノメートルほどのシリコンの帯を、薄いプラスチックの間にはさむ方法を開発した。


上下を同じ厚さのやわらかいプラスチック膜ではさむことで、カイロにかかる力をやわらげているという。
回路はシリコンを用いているため、耐久性が高くしかも非常に薄いため曲げることができる。
また回路にあらかじめ波のように凹凸をつけることで、のばしてもひびが入りにくくなるという。


博士らは、24時間体調を監視するセンサー付きの衣服が実現するかもしれないとのべている



サイエンス月刊誌「NEWTON」2008.8から