肥満好みのDNA配列
肥満のなりやすさに、
遺伝子配列のわずかな違いが関連していた。
人の性格に、個人差はつきものだが、
人のもつDNA配列にもわずかな個人差はつきものである。
「DNA多型」と呼ばれるもので、このわずかな配列の違いは、
病気のかかりやすさなどに影響を及ぼすことが知らされている。
アメリカボストン医科大学のハーバート博士らは、
さまざまな国籍、年齢層の集団を対象にして、
多くの病気の危険因子といわれる肥満に関連するDNA多型を探した。
その結果「INSIG23遺伝子」のごく近くにある「KS7566605」という部位にたどり着いた。
INSIG2伝子の働きは、
肥満につながる脂肪酸とコレステロールの合成を阻害する
タンパク質をつくることである。
INSAG2遺伝子近くにあるこの部位のDNA配列の個人差が
肥満のなりやすさにつながることを博士らは明らかにした。
科学月刊誌「NEWTON」から