2億5000万年前におきた大量絶滅は、火山活動が原因という見方が

    今から約2億5000万年前の古生代二畳紀末、
    海洋生物の90%以上が絶滅した。
    これは、生命史上最大の絶滅事件として知られている。
      その原因については、隕石の衝突による環境変化説と、
      シベリアでおきた大規模な火山活動による大気汚染説の
                      二つが有力視されている。


イギリス、ロンドン大学のセフソン博士らは、
  イタリア半島にある地層を詳細にしらべた。
    調査の結果、ちょうど海洋生物の大量死がおきたときに、
    陸上の有機物が大量に海に流れ込んでいたことをつきとめた。


  博士らは、
   陸上の土壌が大量に侵食されて土壌中の有機物が海洋へ流れこみ、
   海水が汚染されて、海洋生物の絶滅がおきたとみている。
  なぜ、陸上の土壌が大量に侵食されたのか。
   博士らは、陸上の大規模な火山活動により、
   膨大な量の二酸化炭素が放出され、それによって酸性雨が多発して、
     陸地が洗われ、侵食されたからだろう、とのべている。

                 ●Geology 2005年12月号



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