エアロゾルが地球温暖化を緩和する効果は、現行モデルの2倍にも達す

    化石燃料などが燃やされると、
    地球温暖化の原因となる
    温室効果ガスと同時に「エアロゾル」と呼ばれる
    汚染物質の微粒子が空気中に大量に放出される。


エアロゾルには、
太陽光の入射をさえぎり温暖化を緩和する効果があるとされているが、
これまでの観測では確かなことは分かっていなかった。


イギリス、メットオフィスのベローニン博士らは、
  NASA地球観測衛星テラとアクアを用いて、
  エアロゾルの密度や反射率の全地球的な測定を行い、
  従来の観測との比較を行った。
     その結果、
     エアロゾルの冷却効果は予想よりはるかに大きく、
     現行モデルの2倍に達することが明らかになった。
 この値はモンテカルロ法と呼ばれる確率手法を駆使して得られたもので、
     これまでで最も精度の高いものと考えられる。


 博士らは、
 現在健康上の懸念からエアロゾルの排出にかけられている規制が、
 強化されすぎると、かえって温暖化が進むかもしれないと指摘している。

             ○nature2005年12月22/29日号



月刊誌「NEWTONE」から