地球温暖化の一つの原因

飛行機雲による温暖化の効果は、冬の夜の運行で最も高くなるらしい。


 飛行機雲は、
   ジェット機の排気に含まれる水蒸気が凝結したもので、
     氷の粒でできた雲のように働く。


通常の気象条件下では、
地球からの放射エネルギーと、太陽からの入射エネルギーはつり合っている。
 しかし、
 飛行機雲には、放射エネルギーを吸収し、
 地球温暖化を促進する効果があるといわれている。


イギリス、レディング大学のステューバ博士らは、
大気データと数学モデルを用いて飛行機雲の温暖化への効果を評価した。
  その結果、
  飛行機雲の影響は季節などに左右され、
  冬に夜間飛行する場合が最も大きいことが明らかになった。
  夜間飛行は一日の全運行の25%である。
 しかし、
 その温暖化効果は、飛行機雲全体の効果の60〜80%を占めるという。


近年、飛行機の運航量が激増している。
地球温暖化を防止するには、夜間飛行を減らすなど
航空機の運航スケジュールを見直す必要がある、と博士らはのべている。


                
              ●nature 2006年6月15日号


月刊誌「NEWTONE」から