細菌が金粒子をつくる証拠

細菌が有毒金属イオンから金粒子をつくる証拠を得たらしい


  「一獲千金」という言葉に象徴されるように、
        金は昔から人々を魅了しつづけてきた。


 化合物としてでなく単体として存在する金の起源については
 さまざまな説があるが、近年微生物による単体の金精製説が有力視されている。


オーストラリア国立大学のレイス博士らは、
 金を含むオーストラリア2地域の土壌を調べ、
 土壌細菌が金の精製にかかわっている証拠をつかんだ。
まず、
 土壌中の金を電子顕微鏡で観察し、そこに細菌とよく似た構図を発見した。
 さらに金から検出されたDNAを分析すると、
 土壌細菌「ラルストニア・メタリデュランス」のDNAと99%一致した。


博士らは
 この土壌細菌が金と塩素の化合物である四塩化金から金を単離する作用をもち、
 細菌表面を精製した金で覆うことを確認している。
   四塩化金のような有毒な物質を含む土壌で生きるこの細菌が、
   土壌の毒性を減少させるために四塩化金から金を単離している、
                        と博士らは考えている。


            ◎ Science 2006年7月14日号


サイエンス月刊誌「NEWTONE」から


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