水でできた惑星を発見

太陽系の近くに、密度が水の2倍程度しかない系外惑星が発見された。
nature2009年12月17日号


太陽以外の惑星をまわる「系外惑星」は、すでに400個以上が発見されている。
系外惑星の観測方法は、惑星の公転による中心星のふらつきをはかるものと、惑星が中心星の前を横切って中心星が暗くみえる効果をはかるものがある。
両方の観測を行なうと惑星の密度を求めることができる。


アメリカハーバードスミソニアン天体物理学センターのシャーボノー博士らのグループは、口径40センチメートルの望遠鏡を8台用いて、太陽の0.1から0.35倍の質量をもつ複数の恒星を観測した。
その結果、「GJ1214」という恒星をまわる惑星を発見した。


この惑星は、半径が地球の2.68倍、質量が6.55倍で、密度は水の1.9倍しかない。圧縮の効果を考えると、この惑星はほとんど水でできているらしい。
GJ1214は、太陽系に比較的近く、観測が容易だ。今後も観測をつづけることで、惑星大気の起源や惑星系の起源にせまることができるだろうと、博士らはのべている。



「NEWTON」2010年4月号から